福岡市の中心部、天神地区の再開発事業「天神ビッグバン」プロジェクトの一環としてオープンした「福岡大名ガーデンシティ」。商業空間のデザインディレクションを担当。
旧大名小学校跡地の活用事業であり、建築コンセプトである「緑のガーデン」を商空間まで引き込むため、自然素材を商業エリア環境に取り込み、周辺環境との連続性を演出している。時代と共に姿形は変わっても、かつてそこにあった賑やかさや地域との繋がりを次世代へ継承していきたいという思いを込め、旧小学校グラウンドの土を左官材に練り込み、天井以外の商環境を構成するほぼ全てに使用している。
子供たちが駆け回っていた時代の賑わいが商環境で再現され新たな活気を生む場所に生まれ変わっていくことを望んでいる。次に、商業エリア内は建築的諸条件によりバックヤード部分の壁が多く、いかにテナントの顔出しをするかが課題となった。そこでテナントの表現範囲を広げる為、テナント意匠を共用部通路側にはみ出すレギュレーションを設定した。共用部とテナントリースラインの境界を曖昧にすることで、視認性を上げると共に、テナントの個性が滲み出る仕掛けとした。人が集い、自然を感じられる食空間として新たな賑わいを見せる空間となることを期待している。Location / Fukuoka Japan
Complete / 2023デザインディレクション/ BLURRY 石丸耕平
環境設計 / (株)スペース 水田智也 内田俊介
内装監理 / (株)スペース 平山貴司
photo / 浅野豪